退職時に有給消化はして良い?

退職時にすべきこと

 

 退職願を提出したらその後ほんの数日出社しただけで、後は退職日まで有給を消化して事実上の退職状態といった人は結構います。40代転職者の方であれば、これまでに何人かそういった形で辞めていった仲間を目にしたことがあるでしょう。

 

 その時どう思ったでしょうか? 決していい気分はしなかったのではないでしょうか? 実際その者が在籍していた現場では、本来その者がしていた業務に問題や質問が出るとほとんど何も応えることが出来ず、初めからやり直さざるとを得ないといった事態を招きます。

 

 時間は有限であり、人材もギリギリの中でやっている多くの会社では、とんでもない時間のロスとなってしまいます。このようなことに無頓着であっては、転職先でも評価される人材になることはおよそ不可能でしょう。評価される人材は退職時にもきちんと引継ぎを行う能力と計画性、そして礼儀を弁えているものです。

 

 ですから退職願を提出したらあとは有給消化だ、といった考え方をするようならば反省した方がいいでしょう。ましてや40代転職者がそのようなことを思うなら、長年の社会人生活もたかが知れたものといえるのではないでしょうか。

 

 

有給消化の仕方

 

 40代での転職は引き抜きや独立開業でもない限り、そうそう簡単に事が運ぶものではありません。この容易ならぬ活動期に業務の支障を招かないよう、必要とあれば集中的に自分が抱える業務をこなし、対業者間取引の最中であれば、業者に協力と理解を求めるなどの事前準備を整えたら、人材紹介会社へ登録に行く等のために早退や1日程度の有給を取得する、といった使い方をしましょう。

 

 このように転職活動期に有給があるというのはとても有りがたいことですから、この時のために有効活用するようにしましょう。

 

 一方、これまで残業や休日返上で頑張ってきたのだから、退職すると決めたら行けなかった家族旅行をしたい、といったケースもあるかもしれません。その時は、その為の比較的長期の有給を消化する前に、業務の中で少しずつ引き継ぎ書のまとめ作業を行い、退職日まで有給消化で過ごすときは、その引き継ぎ書を提出してからにするのが最低限の社会人としてのマナーだと心得てください。

 

 ここまでをまとめると、退職時の有給消化は、「あまり好ましくない」と言うことができるのかもしれません。もし有給休暇を消化するのであれば、やるべきことはきちんとやり、あるいは、その休みを転職活動などのために有効に活用する、これが正しい社会人の考え方であると言えそうです。

 

 

法律的にはどうなっている?

 

 これまで記したことは、言ってみれば社会人としての常識やマナー、お世話になった会社に対する礼儀によって導き出される考え方です。

 

 有給休暇というのは、そもそも法律で定められているルールに則って請求したり取得したりすることができるわけですから、社会人としての常識やマナーなどとは別に考える必要も出てくるでしょう。

 

 労働基準法では、使用者は労働者からの有給休暇の請求を拒否することはできず、企業の都合によりその時期をずらしてもらうよう労働者側に申し出ることは可能ですが、基本的には有給消化を認めなければいけないと定められています。

 

 退職時にはこの時季をずらすという権利(時季変更権)は企業側に認められないので、法律の観点から見れば退職時の有給消化は全く問題のないものと言えるでしょう。

 

 ここでジレンマが出てきてしまうのは、もはや仕方がありません。あとはあなた次第。会社とのこれまでの関係、退職時の関係、転職活動への影響、こうしたことを考慮して有給消化に踏み切るかどうかを決断してください。


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