転職を考える40代向けの複線的キャリア構築の勧め

転職エージェントに頼ることが普通の30代までの転職活動とは少し趣が変わり、40代以上になると、個人の人脈やつてでの転職が増えます。東京電力、東芝、ソニー、三菱自動車…大手でも不祥事、業績不振で大規模なリストラに直面する現在、どのような考え方で、キャリア構築していくべきなのでしょうか?

Plan Bと常に考える

米国のビジネススクールでは、ビジネスを考える時に常に@現状維持、A現状の改善、BExitの選択肢を考えろと説いています。これは何もビジネスだけでなく、一個人としてのキャリア構築にもあてはまる考えで、現状の改善というのは、今所属している組織の中で、新しいことや社内異動をして自分のやりたいことができるようにしていくことと言えます。

 

そしてExitというのは、今の仕事を辞めて転職する、起業するなどの道を選ぶことといえます。この考えを常にPlan Bを持てという教えです。(Plan Aは現在の仕事をそのまま続けていくことで、Plan Bはそれ以外のキャリアを意味します。)

 

日本でも、慶応の通信制から東大の教授になった異色のキャリアの持主の柳川教授は、40才定年制という概念を唱えています。これは、現職に甘んじて自己研さんを積まずに20年前の知識、経験にあぐらをかき、過去の栄光にすがる人材は社内失業する時代が到来しており、75才くらいまで働き続けるには、40才くらいで、自分のそれまでのキャリアを棚卸し、不足しているスキルアップなどをすることを推奨するものです。

 

定年前後に“社内失業”するのはこんな人!今こそ主張したい「40歳定年制」の本当の意味

 

 

40代のあるべき心構え

40代は、理想と現実のバランスをいかに取っていくか…長期的なビジョンが仕事でもプライベートでも大切です。

 

仕事の面では、現職で自分のやりたい仕事をできるようにいろいろな機会を捉えて、諦めずに”活動“しつつも、自力ではどうしようもない会社全体の”事情”で業績不振、リストラ、不祥事など、望まない方向に行くこともあります。(下記、2015年不祥事ランキング…他人事ではないですよね。)

 


■2015年最も印象に残った不祥事ランキング(括弧内は回答者500人中の選択者数の割合)
1位 旭化成建材・三井不動産「傾きマンション」問題(67.2%)
2位 マクドナルド、異物混入問題(39.2%)
3位 東京五輪エンブレム問題(35.2%)
4位 フォルクスワーゲン排ガス不正問題(33.0%)
5位 東芝不正会計問題(27.4%)
6位 日本年金機構 情報流出問題(23.0%)
7位 大塚家具、お家騒動(21.0%)
8位 読売巨人軍、野球賭博関与問題(19.4%)
9位 東洋ゴム工業、免震ゴム偽装問題(15.4%)
10位 タカタ、エアバッグ異常破裂問題(13.8%)

 

そういう事態に直面してから、あたふたすることがないように、普段からアンテナを張って、社外のポジション情報も得る継続して得られる体制にしておくべきです。そして、常にPlan Bを確保できるように意識的に行動することは、業界情報の把握、人脈形成にもつながり、最終的に現職にとどまる場合も有用と言えます。

 

現職以外にも自分が必要とされるポジションがあるということが、気持ちの余裕を生み、普段の仕事でも変な妥協や周りへの迎合を強いられることなります。そしてやりたいことをでき、自説を理不尽に曲げる必要も少なくなり、精神衛生上もいいはずです。(40代になると年下の上司の仕えるケースも出始めるが、酷い扱いを受けても、耐え忍ばないといけないのは、人格を否定されるようなストレスフルな状態となるが、嫌なら、辞めればいいと思えれば、少しは広い視野で、物事を考えられるのではないでしょうか。)

 

 

取るべき、第一歩とは?

まずは、これまでの仕事や人脈の棚卸をしてみることをお勧めします。最終的に転職をしなくても、職務履歴書を書いて、過去のキャリアを振り返り、転職エージェントに会って、自分のキャリアの方向性を相談して、何が”売り”になるのか、どのようなポジションへの転職がありうるのか、考えてみてはいかがでしょうか。こうしたアクションは、現職での仕事の仕方にもいい意味で影響を与え、自分の人脈の中で、いざ、転職を考える時に誰が頼りになるのか、自分を必要としてくれそうか、何気ない普段の付き合いの中でも、確認をしていくことができます。

 

海外では、キャリアコンサルタントは、個人の進路の道しるべを示してくれる存在として、ホームドクターなどと並んで重要な位置づけとなっています。人材の流動性の低かった日本では、転職エージェントとの接点を持っている人は多くありません。普段からキャリアの相談をしておきましょう。そして、お勧めのポジションがあれば、紹介してもらえるように転職エージェントを数名抱え、月に一度くらいお昼でもご馳走になりながら(*筆者は、これまで、5年ほどで30名ほどの転職エージェントにお会いし、ほぼ、毎回ランチをご馳走になっている。)、情報交換、相談をしてみることを強くお勧めします。

 

まとめ

Plan Bを考える複線的な考え方が40代では特に重要になると思います。今いる組織にすべてを委ねてなすがままにするのではなく、常に現職に留まる以外の選択肢を自分で作り出していくような能動的な姿勢を持つこと。変化が激しく、大企業でさえも突然死を迎え、リストラが誰の身にでも降りかかる現代ではこれまで以上に重要といえます。


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